酒と猫と株と

まさに生き甲斐!

松本零士氏の漫画について語ります・後編

漫画について

前編に続き、
松本零士氏の作品の特徴についての後編。

②メカの描写が独特で緻密
氏の描くメカの特徴といえば円形のメーター。
999の機械伯爵の顔を思い出していただければわかっていただけるかも。

機械の体の登場人物は
顔の真ん中にメーターがあったり、
服を脱ぐと胸がメーターだったり(笑)。
ありとあらゆるところに円形のメーターが出てきます。


なんといっても描写が細かくて緻密です。

メーターだらけの機械でも、
一つ一つのメーターがしっかり描写されていて、
どれほど時間をかけたのかと驚愕してしまいます。
しかもベースが黒で塗りつぶされた背景に白抜きのメーターが、
宇宙の暗闇の中を飛行する宇宙船の様子がリアルに感じます。

宇宙船ばかりでなく、
畳をひっぺがえすと
床がメーターだらけだったり、
ふすまの押入れを開けると
メーターだらけのトンネルがあったり(笑)、
氏の描くメカの登場の仕方も独特でユニークでもあります。


以上のように
描写が緻密で独特なのも
氏が機械好きでメーターマニアなのだと思うのですが、
ひょっとしたら
フニャっとした時計の絵で有名な
スペインの画家、ダリにも影響を受けたのかもしれないとひそかに思っています。


男のロマン
作中のセリフに見ることができる氏の描きたい世界観だと思います。

「男だったら負けるとわかっていても、戦わなければならない時がある」
「明日のためにきょうの屈辱にたえるのだ、それが男だ」
「男は思い出にナミダするようになったらおしまい」

などなど、
氏が「男とはこうだ!」という思いが
作品にたくさんちりばめられています。

今の時代にそぐわなくなっているようなところもありますが、
当時10代の少年であった筆者はもろ影響を受けてしまいました。
それが良かったのか、
良くなかったのかは判断付きません(笑)。

もし、
松本作品に出会ってなかったら、
違う人生を歩んでいたなと自信を持って言えます。
たぶん。