酒と猫と株と

まさに生き甲斐!

髙村光太郎の「蝉」。

マイヨールの作品のほかにもう一人、

髙村光太郎の作品も好きです。

 

ロダンの影響を受けた作品も多いのですが、

木彫の素朴な作品が好きで、

「柘榴(ざくろ」や「鯰(なまず)」などがありますが、

ぼくは「蝉(せみ)」が好きです。

f:id:nyango-z:20200529135252j:plain

髙村光太郎「蝉」

 

記憶が確かならば、

この作品は療養中の妻・智恵子のために彫ったもので、

作品を入れる巾着袋もあったと思います。

 

手の平に乗っかるサイズで、

蝉の胴体や羽の模様の感じもうまく表現されていて、

ほんとに生きているんじゃないかって思うくらい。

 

蝉って見た目がグロテスクなところもあるんだけれども、

この作品にいたっては

かわいらしくさえ思える。

 

いろんな美術作品を観てきましたが、

この「蝉」は、ぼくが実際に"欲しい“と思える唯一の作品です。

まあ、 欲しくてもぼくの財力ではとうてい買えませんけどね(笑)。

 

※画像は二玄社「髙村光太郎・美に生きる」より